
後から変えにくく、変えようと思うと非常にコストのかかる部分が基本性能です。「最近、地震が多いし不安だから耐震性能を上げたいので柱を太く強いものに変えよう」とか、「住んでみたら冬寒くて夏暑いので断熱材を厚くして断熱性能を上げよう」などと後から思っても、そう簡単に変えられるものではありません。ですから、まずは後から変えられない基本性能の部分にお金をかけることが大切なのです。
最近では大地震に備えて、免震や制震などと、各社が技術を競い合っています。ベアリングや特殊ゴム、特殊鋼材などを使って力を吸収したり逃がしたりする仕組みがありますが、大切なことはそれらが、20年後30年後にも同じ効果を発揮できるかどうかということです。地震はいつくるかわかりません。過去の例を見ても、倒壊している建物の多くは古くなった建物です。建ったばかりの建物はそれなりの強度があるはずですから、それらの仕組みが本当に必要になるのは20年後、30年後なのかもしれません。
家の快適性能を現す基準として、『次世代省エネルギー基準』があります。この基準が今のところ一番最新なのでこの基準をクリアしている家は省エネ住宅と宣伝されています。しかしこの基準ちょっと古くて1999年につくられたものなのです。しかもこの基準、Ⅲ地区、Ⅳ地区といわれる北東北の一部を除いた本州の大部分の基準が、世界的に見ても非常に甘いといわれています。ですから、この基準をかろうじてクリアしているだけの家は早晩、時代遅れな建物になってしまうと考えられます。これからつくる家は将来の基準の改定もにらんでおくことをおすすめします。
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