
2008年10月11日 放送分
正しい百ます計算のやり方
まず百ます計算を知らない方のために説明をしておきますと、適当な大きさの紙に「ます」を縦10列、横10列で100個つくり、その「ます」の外、上端と左端に0から9までの数字をランダムに並べていきます。そして、数字同士が交差するところ(ます)を足したり掛けたり、用いる数字を10から20までにして引いてみたりと、時間を計りながら計算をしていくというものです。書店には、「徹底反復百ます計算ドリル」というのが置いてありますので、これを見て頂くと、大変分かりやすいかと思います。
百ます計算の「正しいやり方」に行き着いたのは、兵庫県の山口小学校で学級担任をしていたころに、担任以外の仕事が忙しくなってしまい、手抜きで数字の並びが同じプリントを10日間分ぐらい刷ったことが発端です。
それまでは計算練習ということで、子どもたちを鍛えるために毎日並びを変え、1ヵ月半で平均タイムを1分30秒ぐらいにしていたのですが、同じ並びのものを使ってみると、2週間で同じ平均タイムになったのです。そのときは、同じ問題を続けてやらせてタイムを短くしても、計算力まで上がる訳がないと思ったのですが、普通の計算練習をやらせてみても、計算時間は早く、間違いも少ないという結果が出てしまいました。
つまり百ます計算は、単なる計算練習である以上に、「脳トレ」の側面を持っていたのです。百ます計算のタイムが早くなることは、それだけ脳の回転が早くなっているという証です。さらに計算力だけでなく、聞く力・話す力の向上にもつながっていくので、子どもたちは、先生の言っていることを理解しやすくなり、授業に参加しやすくなります。
また同じプリントであれば、基本的に毎日タイムが上がっていくので、子どもたちはその度に達成感が得られますし、タイムをグラフにつければ、より客観的に自分の成長を確かめられることになります。それに加えて毎日、親御さんや先生から「すごいじゃないか」と褒められると、子どもはやる気をもち、タイムが伸びていく一因になるでしょう。
百ます計算の正しいやり方とは、「同じ問題を毎日やる」、そして「タイムを必ず計る」ことです。適切でないやり方で行うと、なかなかタイムが伸びなかったりしますので気をつけてください。