
2009年3月21日 放送分
算数における最大のつまずきを克服しよう
小学校の算数で子どもたちがつまずきやすい「割合」について、2つの例題を元に解説していきます。
A:『100円のノートが2割引になっています。さていくら安くなっていますか』
B:『100人の子どものうち、テレビを2時間以内しか見ていない子どもは、全体の90パーセントでした。さて何人でしょう』
Aは歩合、Bはパーセントという別々の分野として教科書に出てきます。Aの問題にある2割とは、100円=1としたときの「0.2」であり、実際には「20円」でもあることから、2つの数字を持っていると考えられます。Bも同じで、90パーセントとは100人=1としたときの「0.9」であり、実際の人数「90人」でもあります。このように、1つのものに対して2つの数字がつくようになると子どもたちは混乱してしまいます。
すると子どもは「なんで0.2と2割がイコールでつながるの?」と素朴な疑問を持ちます。納得できないことは頭にスッと入らないのです。そこで私が考えたのが「0.2」や「0.9」に同じ単位“倍”を無理矢理つける方法です。つまり、Aでは100円の0.2倍安くなり、Bでは100人の0.9倍の人がテレビを2時間以内しか見ていない、となります。すると、「これは“倍”で一緒なんだ」と納得して、歩合とパーセントが同じ問題であると理解できるのです。
次に、同じ意味を持つなら「なぜ“倍”だけでなく、歩合やパーセントという新しい単位が必要なのか?」という疑問が生まれるでしょう。これは、“倍”を使う時は2倍、3倍…100倍と単位の前に整数をつけることが多いのに対して、歩合やパーセントでは1倍より小さいものを表す場合が多いからだと説明すると、子どもは「わかった」と納得してくれます。
つまり、この「割合」の問題では、1つの数字に2つの数値がつくと解説した上で、実は歩合やパーセントは、元々“倍”の変形の単位であり、1倍よりも小さい時の単位であると子どもたちが理解できれば、今までやってきた“倍”の学習も生かされるわけです。