
2008年10月18日 放送分
学力は脳の力、短期間に伸びる
教育の成果は10年、20年経たないと分からないとよくいわれますが、学級担任が変わることで子どもの成績が大きく伸びることがあるように、学力や能力というのは、割と短期間に上がるものです。明日の学力を上げられずに、どうやってその先を変えていくんだ、といった感じですね。
そこで私が注目しているのが、知能指数です。一般的に「知能指数は変わらない」と思われていますが、それは思い込みです。きちんと脳をトレーニングする―すなわち「読み・書き・計算」の反復学習と、その効果を支える「早寝・早起き・朝ご飯」を徹底し、子どもたちの体と脳を元気にすることで、知能指数も大きく変わります。
私が関わり、山口県・山陽小野田市で行った教育プロジェクトでは、市内全小学校の子どもたち4000人近くに、「読み・書き・計算」と「早寝・早起き・朝ご飯」を実践してもらいました。すると9ヶ月間で、知能指数の平均値が9ポイント上がりました。
知能指数はテストの点とも関係してきます。あまり言われていないことですが、目安として、知能指数を2で割ると学力偏差値に近い値が出てきます。どの世代でも平均知能指数は100ぐらいですが、これを100から120に上げれば、偏差値も50から60に上がるというわけです。山陽小野田市でのプロジェクトでは、上昇した知能指数9ポイントに対して、偏差値が4.5上がることはありませんでしたが、それでも平均で3ポイント近い伸びがありました。
子どもたちに与える課題である「読み・書き・計算」の反復学習の具体的なやり方は、追々お伝えしていきますが、端的にいうならば「計算も音読も、スピード・テンポ・タイミングが重要」だということです。ちなみに反復学習は、毎日、10分から30分も行えば十分です。
もちろん最終的な学力に結びつけるためには、きちんと勉強し続けたり、意欲を持って未来を見据えることが当然必要ですが、最初の可能性を大きく広げ、一気にジャンプアップするためには、短期間に子どもたちの脳の力を高めることが突破口になると思います。