陰山英男のヒューマンラボ 子どもたちの学力向上に尽力している隂山英男先生が、子どもの教育、日本の将来について語るTOKYO FM「陰山英男のヒューマン・ラボ」。ここではダイジェストをお送りいたします。

育てる住まい CRESCASA隂山先生監修ブックレット 「子どもが賢く育つ家づくり」プレゼント中!TOKYO FM 陰山英男のヒューマン・ラボ陰山英男のヒューマン・ラボ スペシャル 『子どもの学力は短期間で伸びる!講習会』 レポート 2008/12/22 @一ツ橋ホール

社会科は、世界情勢の影響で教える内容が変わりやすい科目であり、授業を進めるときに困ることがあります。そこで、私が考えたのは新聞を使った授業です。社会で起きている出来事は、時の流れによって変化する、ある種の生鮮食品のようなものなので、その時々の情勢を題材に授業を進めました。

一番印象に残っているのは湾岸戦争です。それまで社会科の授業の中で戦争を扱うとなると、太平洋戦争が多かったのですが、テレビやラジオでリアルな戦争報道を見るうちに、授業で扱うべき内容ではないかと思ったのです。それからは、毎日教室に新聞を持っていき、1日10分程度ですが世の中で起きていることを説明するようにしました。

中近東地域の事情は本を読んだだけでは分かりづらいと思います。馴染みの薄い国名や、地理がどのように入り組んでいるのかなど、きちんと理解できるまで教えてきました。日本は石油に依存している国であり、産油地域の状態が生活に直結しているということからも、今勉強しておくことが子どもたちの将来にとってプラスになると思ったのです。

当時は、このような中近東地域のほかに、世の中の出来事を新聞を読みながら自分で考えるという授業をしました。1日5分~10分でも毎日続けることで、子どもたちは少しずつ理解していきます。例えば、私が世界情勢の流れを予想して、それが外れたとき、子どもたちは「先生でも間違えるんだ。それくらい世の中の動きというのは分かりにくいものなんだ」という感覚を、新聞を読むことで身に付けられるのです。

新聞を読むとき、難しい漢字が出てくると理解できないことがありますが、専門用語が多く、漢字自体の数も限られているので、きちんと解説するとわかってくれます。また、家に持ち帰ってご両親に質問してもいいと思います。

他にも、数種類の新聞を読んで論調の違いを比べてみたり、小さな囲み記事の中から面白い記事を見つけるということを通して、新聞を読む楽しさを伝えていけば、子どもたちは時代感覚を身につけられるでしょう。

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プロフィール

隂山英男(かげやま ひでお)

1958年、兵庫県出身。
89年に兵庫県朝来郡朝来町立山口小学校に赴任。「読み・書き・計算」の徹底した反復学習、「早寝早起き朝ご飯」を二本柱に、基礎学力の向上を図る「隂山メソッド」を確立。同校出身者の国公立大学進学率が類を見ない高さだったため、教育実践がメディアで紹介されるようになる。

2003年、全国公募により、広島県尾道市立土堂小学校校長に就任。06年4月より、立命館小学校副校長・立命館大学教授を務める。

小学館の通信添削学習『ドラゼミ』総監修者。著作・共著多数。文部科学省・中央教育審議会教育課程部会委員/安倍前首相の諮問機関「教育再生会議」有識者委員/大阪府教育委員会教育委員

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