陰山英男のヒューマンラボ 子どもたちの学力向上に尽力している陰山英男先生が、子どもの教育、日本の将来について語るTOKYO FM「陰山英男のヒューマン・ラボ」。ここではダイジェストをお送りいたします。

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社会科を学習するときのポイントは「理解」と「暗記」であり、そこで重要になるのが漢字です。例えば『めいじいしん』や『さかもとりょうま』といったキーワードを平仮名で覚えようとしてもなかなか頭に入りませんが、『明治維新』『坂本竜馬』と漢字で書けば一瞬で閃くと思います。単体で多くの意味を含むこれらの言葉を漢字で覚えれば、時代背景や人物像を連想して思い出すことができるのです。

子どもたちは『明治維新』の『維』を習っていなければ「平仮名で覚えればいいんだ」と解釈してしまう場合が多く、先生の中にも、習っていない漢字は書かせなくても良いと考えている方がいます。しかし、時間をかけてでも漢字で覚えた方がいいと私は考えます。例えば、読書をするとき知らない漢字が出てくるとその場で中断してしまう子どもが多いですが、もし前もって漢字を知っていれば意味も多少分かるはずなので読み続けることが出来るでしょう。

また、漢字を覚えるときは読むだけでなく書いて覚えた方が効率的です。私が授業をしていた頃は、国語の漢字練習のような形で黒板に社会科の用語を書き、それを子どもが書き写していく練習をさせていました。読めるだけでいい高度な漢字でも、書いて覚えるくらいの気持ちで取り組まなければ、全体的にもなかなか身に付きません。考える力というのは数値に表しづらいですが、書いた量は思考の量と同じであるといってもいいくらい大切なことなのです。

子どものノートを見たとき、黒板の内容が漢字も含めてきちんと書けているかどうかが重要になります。特に社会科は言葉と言葉のつながりや、人物名、事件の名前などを暗記することが多く、複雑な内容があるわけではないので、きちんとノートにまとめられていれば授業を理解していると判断してもよいでしょう。

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プロフィール

陰山英男(かげやま ひでお)

1958年、兵庫県出身。
89年に兵庫県朝来郡朝来町立山口小学校に赴任。「読み・書き・計算」の徹底した反復学習、「早寝早起き朝ご飯」を二本柱に、基礎学力の向上を図る「陰山メソッド」を確立。同校出身者の国公立大学進学率が類を見ない高さだったため、教育実践がメディアで紹介されるようになる。

2003年、全国公募により、広島県尾道市立土堂小学校校長に就任。06年4月より、立命館小学校副校長・立命館大学教育開発支援センター教授を務める。

小学館の通信添削学習『ドラゼミ』総監修者。著作・共著多数。文部科学省・中央教育審議会教育課程部会委員/安倍前首相の諮問機関「教育再生会議」有識者委員/大阪府教育委員会教育委員

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