陰山英男のヒューマンラボ 子どもたちの学力向上に尽力している陰山英男先生が、子どもの教育、日本の将来について語るTOKYO FM「陰山英男のヒューマン・ラボ」。ここではダイジェストをお送りいたします。

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睡眠力は非常に大きなキーワードです。広島県の学力調査の結果を睡眠時間との関係で集計したデータがあるのですが、睡眠時間が5時間を下回る子どもは、国語の点数が50点程度しか取れず、反対に一番点数が高いのが8時間眠る子どもでした。5、6、7、8時間と睡眠時間が増える毎に、点数も増えていくのです。ただし、9時間を越えると急に点数が下がるので、寝すぎも良くないことがわかります。

しかし、都市部だけでとったデータを見ると、睡眠時間が短くて学力が高いという子どもが多いケースがあり、睡眠時間を削って塾に行き、たくさん勉強した方が良いと思いがちです。確かにテストで良い点数を取ることもありますが、意外なことに基本問題でつまづいてしまうこともあるので、私は、睡眠を削ると脳の働きにマイナスの影響が出てくるのではないかと考えています。

山口県山陽小野田市で行った調査からも、平均8時間程度の睡眠が必要だというデータが出ており、学力偏差値との比較もわかりました。例えば同じ8時間睡眠でも寝る時間帯によって変化が生じます。8時から9時までに寝る子どもの学力偏差値が52で一番優秀。続いて9時から10時までで50とほぼ平均値。10時から11時になると50を割り平均値以下に落ち込んでしまいました。このことからも、小学生は遅くとも10時には寝なくてはいけないことがわかると思います。ほかに、アメリカの高校生のデータからも、10時半より遅く起きている生徒の成績は、それ以前に眠る生徒と比べて非常に低いことがわかっています。

10時半ごろに眠ると良いことが分かっているので、実は、私もその時刻には寝るように心がけています。はじめのうちはなかなか寝付けなかったのですが、布団の中に入って寝ようと努力すると眠くなることがわかりました。十分な睡眠を取ると体の調子も良くなりますので、皆さんも10時半を目標に寝られてはいかがでしょうか。

第46回:人生を豊かにする第一の力は睡眠力(後編) 陰山英男のヒューマンラボ(TOKYO FM サイトへ)

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プロフィール

陰山英男(かげやま ひでお)

1958年、兵庫県出身。
89年に兵庫県朝来郡朝来町立山口小学校に赴任。「読み・書き・計算」の徹底した反復学習、「早寝早起き朝ご飯」を二本柱に、基礎学力の向上を図る「陰山メソッド」を確立。同校出身者の国公立大学進学率が類を見ない高さだったため、教育実践がメディアで紹介されるようになる。

2003年、全国公募により、広島県尾道市立土堂小学校校長に就任。06年4月より、立命館小学校副校長・立命館大学教育開発支援センター教授を務める。

小学館の通信添削学習『ドラゼミ』総監修者。著作・共著多数。文部科学省・中央教育審議会教育課程部会委員/安倍前首相の諮問機関「教育再生会議」有識者委員/大阪府教育委員会教育委員

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