陰山英男のヒューマンラボ 子どもたちの学力向上に尽力している陰山英男先生が、子どもの教育、日本の将来について語るTOKYO FM「陰山英男のヒューマン・ラボ」。ここではダイジェストをお送りいたします。

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ご両親や先生は、子どもが勉強でつまずいた時「頑張りなさい」と言ってしまいがちですが、「頑張れ」とだけ言われた子どもは具体的にどのようなアクションを起こせばよいかわからないので、困惑してしまいます。「計算が苦手な子どもには計算を」「算数が苦手なら算数を」という大雑把な考え方が間違いの元になっているのです。

私も昔は、諦めずに頑張ることが大事なんだ、という精神論を推し進めていたことがあるのですが、これでは逆に子どものやる気が削がれてしまいます。そうではなくて、何をどのように頑張れば良いのか、を明確に子どもに伝えることが大切なのです。

どのような子どもでも必ずつまずくことはありますが、中には自分で上手に立ち回る子どももいます。そんな子どもの多くは幼い頃にご両親などから適切なアドバイスを受けている場合が多く、その経験からつまずきのポイントとなる箇所が見えているので、成長してからも応用を利かせられるのです。つまずきやすい子どもというのは、このポイントが見えていないことが多いので、大人たちがキチンと指導してあげる必要があります。

子どものつまずきポイントは、大人から見ればとても簡単に思える部分があります。例えば「1.2キロメートルは何メートル?」という単位の換算問題を見たとき、大人であればおおよそのイメージを思い浮かべられるのに対して、子どもはイメージできずに悩んでしまうでしょう。そんな時、私は、1キロメートルを理解させるために100メートルの長い巻尺を持ち出して道路に10回当てて説明し、さらに時計を見ながら1キロメートルを歩いて時間も計りました。こうすることで体で単位の感覚を掴むことが出来たのです。感覚を身に付けた後では、換算の問題を何度も繰り返すことで解けるようになりました。

大切なことは、子どもが理解できない箇所を明確にして、それをケアする的確なアドバイスをしてあげることだと思います。そうしなくては、ただ単に間違いを繰り返すことになり、算数自体を嫌いになってしまいかねないので気をつけてください。

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プロフィール

陰山英男(かげやま ひでお)

1958年、兵庫県出身。
89年に兵庫県朝来郡朝来町立山口小学校に赴任。「読み・書き・計算」の徹底した反復学習、「早寝早起き朝ご飯」を二本柱に、基礎学力の向上を図る「陰山メソッド」を確立。同校出身者の国公立大学進学率が類を見ない高さだったため、教育実践がメディアで紹介されるようになる。

2003年、全国公募により、広島県尾道市立土堂小学校校長に就任。06年4月より、立命館小学校副校長・立命館大学教育開発支援センター教授を務める。

小学館の通信添削学習『ドラゼミ』総監修者。著作・共著多数。文部科学省・中央教育審議会教育課程部会委員/安倍前首相の諮問機関「教育再生会議」有識者委員/大阪府教育委員会教育委員

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