
2009年8月29日 放送分
出来ない理由がわかると子どもは頑張れる
ご両親や先生は、子どもが勉強でつまずいた時「頑張りなさい」と言ってしまいがちですが、「頑張れ」とだけ言われた子どもは具体的にどのようなアクションを起こせばよいかわからないので、困惑してしまいます。「計算が苦手な子どもには計算を」「算数が苦手なら算数を」という大雑把な考え方が間違いの元になっているのです。
私も昔は、諦めずに頑張ることが大事なんだ、という精神論を推し進めていたことがあるのですが、これでは逆に子どものやる気が削がれてしまいます。そうではなくて、何をどのように頑張れば良いのか、を明確に子どもに伝えることが大切なのです。
どのような子どもでも必ずつまずくことはありますが、中には自分で上手に立ち回る子どももいます。そんな子どもの多くは幼い頃にご両親などから適切なアドバイスを受けている場合が多く、その経験からつまずきのポイントとなる箇所が見えているので、成長してからも応用を利かせられるのです。つまずきやすい子どもというのは、このポイントが見えていないことが多いので、大人たちがキチンと指導してあげる必要があります。
子どものつまずきポイントは、大人から見ればとても簡単に思える部分があります。例えば「1.2キロメートルは何メートル?」という単位の換算問題を見たとき、大人であればおおよそのイメージを思い浮かべられるのに対して、子どもはイメージできずに悩んでしまうでしょう。そんな時、私は、1キロメートルを理解させるために100メートルの長い巻尺を持ち出して道路に10回当てて説明し、さらに時計を見ながら1キロメートルを歩いて時間も計りました。こうすることで体で単位の感覚を掴むことが出来たのです。感覚を身に付けた後では、換算の問題を何度も繰り返すことで解けるようになりました。
大切なことは、子どもが理解できない箇所を明確にして、それをケアする的確なアドバイスをしてあげることだと思います。そうしなくては、ただ単に間違いを繰り返すことになり、算数自体を嫌いになってしまいかねないので気をつけてください。