陰山英男のヒューマンラボ 子どもたちの学力向上に尽力している陰山英男先生が、子どもの教育、日本の将来について語るTOKYO FM「陰山英男のヒューマン・ラボ」。ここではダイジェストをお送りいたします。

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先日、ある親御さんから「うちの子は計算は良くできるのですが、文章題がいまひとつです。先生のおっしゃる通り、数字に単位をつけたり、解き方を呪文で覚えたりすると、そのときは出来るのですが、翌日になるとさっぱり出来ません。何か良い方法はないのでしょうか」という相談をいただきました。

これは、1回出来たら安心してしまうという心理が問題です。文章題は難しい反面、解けたときの感動が大きいので「もう大丈夫」と錯覚してしまいます。特に、教えている側の親御さんは「もうこの子はできるようになった」と安心してしまいがちですが、翌日になると、子どもはきれいさっぱり忘れているので注意してください。

文章題を解くには、いくつかのプロセスを経て全体像を把握する必要があり、この部分が子どもたちにとって困難になります。この全体構成を理解するために一番大切なことは、1回で分かった気にならず、覚えるまで何回でも繰り返し解くことなのです。

そのためには、家庭にコピー機があると便利です。つまづいた問題は、コピーをとって何回でも繰り返し解いてください。このとき注意する点は、例えば、文章題の「りんご」を「みかん」に変えるというような、小さな変化も加えないことです。子どもは些細な変化でも混乱してしまうので、徹底して文章題の全体構成を覚えようとする時期に変化は禁物です。まったく同じ問題を、最初から最後までつまづくことなく、すらすらと出来るようになるまで繰り返し解くことが大切なのです。

全体の構成が身についた後では、文章題の数字が一部変わったりしても対応できるようになります。まずは基本的なことをしっかり覚える努力をしましょう。

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プロフィール

陰山英男(かげやま ひでお)

1958年、兵庫県出身。
89年に兵庫県朝来郡朝来町立山口小学校に赴任。「読み・書き・計算」の徹底した反復学習、「早寝早起き朝ご飯」を二本柱に、基礎学力の向上を図る「陰山メソッド」を確立。同校出身者の国公立大学進学率が類を見ない高さだったため、教育実践がメディアで紹介されるようになる。

2003年、全国公募により、広島県尾道市立土堂小学校校長に就任。06年4月より、立命館小学校副校長・立命館大学教育開発支援センター教授を務める。

小学館の通信添削学習『ドラゼミ』総監修者。著作・共著多数。文部科学省・中央教育審議会教育課程部会委員/安倍前首相の諮問機関「教育再生会議」有識者委員/大阪府教育委員会教育委員

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