陰山英男のヒューマンラボ 子どもたちの学力向上に尽力している陰山英男先生が、子どもの教育、日本の将来について語るTOKYO FM「陰山英男のヒューマン・ラボ」。ここではダイジェストをお送りいたします。

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教師をしているといろいろな保護者に出会います。その中には例えば「家で掃除をさせていないので学校でもさせないで欲しい」「授業が終わる時間を見計らって学校に電話をかけ、塾があるので帰らせて欲しい」など身勝手な要求をする方もいます。最近では、そのような保護者を総称して「モンスターペアレント」と呼ぶ傾向があるようです。私が心配しているのは、このような事態に対応する学校の先生には真面目な人が多く「自分が悪かった」「自分のせいだ」と思い込んでしまい、うつ病にかかる人もいるということです。

対策として、クレーム内容を教師全員で回覧することをお勧めします。情報を共有できるメリットはもちろん、クレーム内容が指す通り指導方法に問題があった場合には悪かったところはアドバイスをし合えるなど、教師一人に対する負担を軽くすることが出来るからです。クレームを訴える保護者は、以前の学級でも同じような要求をしていることが多く、事前に情報共有さえ出来ていれば対処法が分かります。

実は、世間で「モンスター」と言われる保護者はとても繊細な人が多く、ちょっとしたことでも過剰に反応してしまいがちです。子どもが傷つくとそれ以上に自分が傷ついてしまうため、防御策として一見すると無茶に思える要求をしてしまうのです。このような方に対しては、まず話をじっくり聞いて、不安に思っていることを汲み取った上で丁寧に分かりやすく説明し、安心してもらうことが大切です。同時に、私たち教師に対する不満や至らないところを全部吐き出してもらい、直す部分は直し、誤解が生じている部分はきちんと説明をして納得してもらいます。十分に話し合いをして不安を解きほぐし、保護者に笑って帰ってもらうことが理想です。

教師と保護者がお互いを尊重し、思い遣りの心を持って接することが出来れば、両者の関係性は良くなるのではないでしょうか。

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プロフィール

陰山英男(かげやま ひでお)

1958年、兵庫県出身。
89年に兵庫県朝来郡朝来町立山口小学校に赴任。「読み・書き・計算」の徹底した反復学習、「早寝早起き朝ご飯」を二本柱に、基礎学力の向上を図る「陰山メソッド」を確立。同校出身者の国公立大学進学率が類を見ない高さだったため、教育実践がメディアで紹介されるようになる。

2003年、全国公募により、広島県尾道市立土堂小学校校長に就任。06年4月より、立命館小学校副校長・立命館大学教育開発支援センター教授を務める。

小学館の通信添削学習『ドラゼミ』総監修者。著作・共著多数。文部科学省・中央教育審議会教育課程部会委員/安倍前首相の諮問機関「教育再生会議」有識者委員/大阪府教育委員会教育委員

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