
2009年10月31日 放送分
海外に出なくなった若者たち
近年、若者の海外離れが進んでいます。このことはデータにも表れており、アメリカにおけるアジア人留学生の数は、10数年前は日本は1位でしたが、現在は4位と順位を落としています。かつては4万5,000人くらいいた留学生の数が現在は3万人強と、1万人以上も減っており、驚くほど市場が縮小しています。
また、青年海外協力隊への希望者数も減少し、最盛期の4分の1程度の時もあるようです。しかし、希望者数が減り合格しやすい条件になったにも関わらず「元気がないために海外の生活に耐えられないだろう」と判断され、不合格になるケースも多いと聞きます。意欲的に応募してきた若者ですらこのように見なされるわけですから、その他の若者たちの多くはより活力に乏しく、進んで事に当たろうとする意気込みに欠けていると容易に想像できます。さらに海外どころか、昨今の大学生は一人暮らしすら嫌がり、下宿をしなくてもすむように自宅から通える範囲で学校を選ぶことも多いようです。
このような事例や、パラサイトシングル、引きこもりなどの近年の現象から、非常に内向きになってきた若者像をうかがい知ることが出来ます。
私は、冒険せずに厳しさを避けようとする近年の子どもたちが、社会に出て壁にぶつかった時、耐えられるか心配でなりません。実社会は学生時代より厳しく、叱られたり、注意されたりしながら一人前になっていくのが当たり前です。落ち込むことも多く、困難や試練の連続といえるでしょう。
本来教育は、良い大学に入れることではなく、社会で役に立つ人間へ育てることが最終目標です。このことを肝に銘じ、子どもを自立させるプロセスを家庭でもきちんと考え、社会へ巣立つ準備をしていく必要があると思います。