陰山英男のヒューマンラボ 子どもたちの学力向上に尽力している陰山英男先生が、子どもの教育、日本の将来について語るTOKYO FM「陰山英男のヒューマン・ラボ」。ここではダイジェストをお送りいたします。

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私は保護者の方々からいろいろな相談を受けるのですが、その中には、学力が高くなければ子どもは幸せになれないのではないかというものがあります。

学力問題は保護者の方が大変気にされるところですが、そのような両親を前にして、子どもだけが幸せになるのは難しいのではないでしょうか。

過去に、学力が伸び悩んでいるお子さんを心配するお母さんから相談を受けた際、何度か家庭訪問を繰り返して原因を一緒に考えていたことがあります。そのうちにお母さんが「私、母親って何をしたらいいのか分からないんです」と漏らしたのです。聞くと、そのお母さんは施設で育ち、いろいろ苦労をされた経験から、母親の役割が分からないと言います。私は話を伺って驚かされるとともに、親が何をすべきかということも学習する必要があるのだと気づかされました。

家族の幸せを知らずに育った親は、どうやって子どもに幸せを感じさせればいいのか分からない方もいらっしゃいます。難しい問題ですが、私の経験上から確信をもって言えることは、お母さんが幸せなら、子どもも幸せになるということです。

子どもが幸せなお母さんはポジティブで明るく、成績が低かろうが、逆上がりが出来なかろうが、一緒にがんばろう、と笑顔で子どもを勇気づけることができるのです。

考えてみてください。どんなに優秀な子どもでも、それ以上に優秀な子どもが絶対にいるわけです。上ばかり見ていると切りが無く、いつまでたっても幸せを感じることは難しいでしょう。

子どもに“幸福”を教えたければ、子どものために一緒に悩んだり、励ましたり出来ること、すなわち子どもの存在自体が幸せなのだということを、まずはお母さんが胸に刻み、お子さんに接して欲しいと思います。

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プロフィール

陰山英男(かげやま ひでお)

1958年、兵庫県出身。
89年に兵庫県朝来郡朝来町立山口小学校に赴任。「読み・書き・計算」の徹底した反復学習、「早寝早起き朝ご飯」を二本柱に、基礎学力の向上を図る「陰山メソッド」を確立。同校出身者の国公立大学進学率が類を見ない高さだったため、教育実践がメディアで紹介されるようになる。

2003年、全国公募により、広島県尾道市立土堂小学校校長に就任。06年4月より、立命館小学校副校長・立命館大学教育開発支援センター教授を務める。

小学館の通信添削学習『ドラゼミ』総監修者。著作・共著多数。文部科学省・中央教育審議会教育課程部会委員/安倍前首相の諮問機関「教育再生会議」有識者委員/大阪府教育委員会教育委員

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