
2010年1月9日 放送分
子どもに第一に教えることは幸福
私は保護者の方々からいろいろな相談を受けるのですが、その中には、学力が高くなければ子どもは幸せになれないのではないかというものがあります。
学力問題は保護者の方が大変気にされるところですが、そのような両親を前にして、子どもだけが幸せになるのは難しいのではないでしょうか。
過去に、学力が伸び悩んでいるお子さんを心配するお母さんから相談を受けた際、何度か家庭訪問を繰り返して原因を一緒に考えていたことがあります。そのうちにお母さんが「私、母親って何をしたらいいのか分からないんです」と漏らしたのです。聞くと、そのお母さんは施設で育ち、いろいろ苦労をされた経験から、母親の役割が分からないと言います。私は話を伺って驚かされるとともに、親が何をすべきかということも学習する必要があるのだと気づかされました。
家族の幸せを知らずに育った親は、どうやって子どもに幸せを感じさせればいいのか分からない方もいらっしゃいます。難しい問題ですが、私の経験上から確信をもって言えることは、お母さんが幸せなら、子どもも幸せになるということです。
子どもが幸せなお母さんはポジティブで明るく、成績が低かろうが、逆上がりが出来なかろうが、一緒にがんばろう、と笑顔で子どもを勇気づけることができるのです。
考えてみてください。どんなに優秀な子どもでも、それ以上に優秀な子どもが絶対にいるわけです。上ばかり見ていると切りが無く、いつまでたっても幸せを感じることは難しいでしょう。
子どもに“幸福”を教えたければ、子どものために一緒に悩んだり、励ましたり出来ること、すなわち子どもの存在自体が幸せなのだということを、まずはお母さんが胸に刻み、お子さんに接して欲しいと思います。