陰山英男のヒューマンラボ 子どもたちの学力向上に尽力している陰山英男先生が、子どもの教育、日本の将来について語るTOKYO FM「陰山英男のヒューマン・ラボ」。ここではダイジェストをお送りいたします。

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家を建てるときには土地を探しますが、部屋から良い風景が眺望できる場所を選ぶと良いと思います。ホッとする風景は子どもに限らず、人の心を和ませ、新しいアイデアがひらめくきっかけにもなります。

最近では坂本竜馬がブームになっておりますが、彼ら維新志士が活躍した土佐藩、薩摩藩、長州藩などは海のにおいがする土地です。海という広大な風景を見て、その向こうの外国に想いをはせていたのではないでしょうか。人間が成長するには風景がとても重要な意味を持つと思うのです。

私は、海外を訪れることも多いのですが、その経験から一番美しい街として印象に残っているのは米国・シアトルです。北米に位置する寒さの厳しい土地には海があり、山があり、きれいな街並みもあります。中でもレーニア山という代表的な山が街から少し離れたところにあるのですが、とても雄大で、日本の富士山のようでもあります。

また、シアトルは、マイクロソフト社やボーイング社があり、カフェ「スターバックス」開業の地であり、通販サイト「Amazon.com, Inc.」が本拠を構えている土地です。時代の先端を行く新しい発想が次々と出てくるシアトルは、人の発想を駆り立ててくれる街であるといえるでしょう。

日本の浜松市も似たところがあります。富士山と太平洋に挟まれ、若者に人気のあるバイクや楽器のメーカー「ホンダ」「ヤマハ」などもあるからです。世界のどこであろうとも、美しく雄大な景色を眺めることで、子どもたちの心が突き動かされて、新たな発想などにつながると思います。

家に置き換えて考えたとき、山や海がなくても、例えば住む街を見下ろす環境を提供することができれば、子どもたちは幅広い視野を得ることができると思います。また、どうしてもそういった風景を用意することが難しければ、部屋の中に自然のポスターなどを貼ればいいでしょう。そして休日には実際に子どもたちを連れ出してあげて欲しいと思います。

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プロフィール

陰山英男(かげやま ひでお)

1958年、兵庫県出身。
89年に兵庫県朝来郡朝来町立山口小学校に赴任。「読み・書き・計算」の徹底した反復学習、「早寝早起き朝ご飯」を二本柱に、基礎学力の向上を図る「陰山メソッド」を確立。同校出身者の国公立大学進学率が類を見ない高さだったため、教育実践がメディアで紹介されるようになる。

2003年、全国公募により、広島県尾道市立土堂小学校校長に就任。06年4月より、立命館小学校副校長・立命館大学教育開発支援センター教授を務める。

小学館の通信添削学習『ドラゼミ』総監修者。著作・共著多数。文部科学省・中央教育審議会教育課程部会委員/安倍前首相の諮問機関「教育再生会議」有識者委員/大阪府教育委員会教育委員

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