陰山英男のヒューマンラボ 子どもたちの学力向上に尽力している陰山英男先生が、子どもの教育、日本の将来について語るTOKYO FM「陰山英男のヒューマン・ラボ」。ここではダイジェストをお送りいたします。

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これまでに私は、「百ます計算」とともに漢字を学習することについても、その大切さをお伝えしてきました。中でも、学期が始まったばかりの今の時期に、1年間で習う全ての漢字をとりあえず勉強してしまうと良いと思います。

現在、全国の学校の中には、こうした「漢字の前倒し学習」を行うところが増えてきました。では、なぜ漢字は前倒しして学習する必要があるのかというと、やはり目に見えて大きな効果があらわれるからだと思います。しかも、単純に漢字の力が上がるだけではなく、その学年で覚えるべき漢字の8割以上が身についている子どもは、算数や理科などを含む教科全体でも、学力が向上することがわかっているのです。漢字を8割以上習得することで全ての教科の学力が向上するというのは不思議に思えますが、そういうデータが出ている以上、なるべく早い時期に漢字を習得した方が良いことは明白です。

また、漢字というのは繰り返し書いて覚えないと身につきません。ところが今の学校教育では、繰り返し学習する時間が圧倒的に足りていないように思います。例えば、4月に習った漢字を5月、6月とおさらいさせてくれる先生というのはあまりおりません。そして何年か経って中学生になったときに、昔習った漢字がいきなり出てきても読めないし、書けないということになってしまうのです。そうならないためにも、「毎年ゴールデンウィークまでには漢字を習得する」というような漢字を定着させるためのシステムを確立する必要があると思います。

これまでに、いろいろな勉強方法を試してきたけれど成績が思うように伸びない、という悩みを持った子どもがいたら、ぜひ漢字だけに集中して学習させてみてください。きっと大きな効果を実感することができると思います。

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プロフィール

陰山英男(かげやま ひでお)

1958年、兵庫県出身。
89年に兵庫県朝来郡朝来町立山口小学校に赴任。「読み・書き・計算」の徹底した反復学習、「早寝早起き朝ご飯」を二本柱に、基礎学力の向上を図る「陰山メソッド」を確立。同校出身者の国公立大学進学率が類を見ない高さだったため、教育実践がメディアで紹介されるようになる。

2003年、全国公募により、広島県尾道市立土堂小学校校長に就任。06年4月より、立命館小学校副校長・立命館大学教育開発支援センター教授を務める。

小学館の通信添削学習『ドラゼミ』総監修者。著作・共著多数。文部科学省・中央教育審議会教育課程部会委員/安倍前首相の諮問機関「教育再生会議」有識者委員/大阪府教育委員会教育委員

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