
2010年5月8日 放送分
計算力を高める意味
算数の勉強をする際に「考えることが大事で、計算は多少遅くてもいい」という考え方があります。ところが、最近ではこういった計算に対する考え方が変わってきており、ヨーロッパなどの論理数学が根付いている国においても「速く計算する」ことに重点を置いているケースが増えてきました。
実際に、私がイギリスのトップ校と呼ばれるところを訪問した時には、生徒たちが公文式のプリントを使って分数計算を解いており、大変驚きました。公文式というのは、小さな紙に計算を10個ほど並べて徹底的に繰り返していくという方法で、私がすすめている百ます計算と同じような方法です。前述した通り、イギリスは論理数学の国なので、これまで計算力を高めるという発想はあまりなかったのですが、計算力を強化すると子どもたちの学力が大幅に伸びるということがわかってきて、その重要性が認識されつつあるのです。
各国の動向に目を向けてみると、インドや中国では今そろばん塾が非常に流行っています。塾の宣伝には「そろばんをやることにより計算力が高まり、脳の力もアップする」ということが書かれているといいます。
その中でも、中国でのそろばんのやり方は常に改善されており、最先端の計算方法を使う中国のそろばんチャンピオンには日本のチャンピオンも歯が立たなかったそうです。このように、計算力を高めて脳を鍛えるという考え方は世界規模で流行しているといえるでしょう。
私が皆さんにぜひ知ってもらいたいのは、計算は解く速さが大事だということです。ゆっくり計算すればいいという考え方もありますが、1つ1つの計算が遅いと筆算や分数などの小さな計算を連続して行う際に間違う可能性が増してしまいます。脳の力をアップするという点においても、やはり計算力を高めることが重要なのです。
おすすめの学習方法は、慣れるまで同じ計算をどんどん繰り返して行うことです。計算は記憶力でもあるので、繰り返し行うことによって最終的に答えを覚えることができれば尚良いと思います。