陰山英男のヒューマンラボ 子どもたちの学力向上に尽力している陰山英男先生が、子どもの教育、日本の将来について語るTOKYO FM「陰山英男のヒューマン・ラボ」。ここではダイジェストをお送りいたします。

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算数の勉強をする際に「考えることが大事で、計算は多少遅くてもいい」という考え方があります。ところが、最近ではこういった計算に対する考え方が変わってきており、ヨーロッパなどの論理数学が根付いている国においても「速く計算する」ことに重点を置いているケースが増えてきました。

実際に、私がイギリスのトップ校と呼ばれるところを訪問した時には、生徒たちが公文式のプリントを使って分数計算を解いており、大変驚きました。公文式というのは、小さな紙に計算を10個ほど並べて徹底的に繰り返していくという方法で、私がすすめている百ます計算と同じような方法です。前述した通り、イギリスは論理数学の国なので、これまで計算力を高めるという発想はあまりなかったのですが、計算力を強化すると子どもたちの学力が大幅に伸びるということがわかってきて、その重要性が認識されつつあるのです。

各国の動向に目を向けてみると、インドや中国では今そろばん塾が非常に流行っています。塾の宣伝には「そろばんをやることにより計算力が高まり、脳の力もアップする」ということが書かれているといいます。

その中でも、中国でのそろばんのやり方は常に改善されており、最先端の計算方法を使う中国のそろばんチャンピオンには日本のチャンピオンも歯が立たなかったそうです。このように、計算力を高めて脳を鍛えるという考え方は世界規模で流行しているといえるでしょう。

私が皆さんにぜひ知ってもらいたいのは、計算は解く速さが大事だということです。ゆっくり計算すればいいという考え方もありますが、1つ1つの計算が遅いと筆算や分数などの小さな計算を連続して行う際に間違う可能性が増してしまいます。脳の力をアップするという点においても、やはり計算力を高めることが重要なのです。

おすすめの学習方法は、慣れるまで同じ計算をどんどん繰り返して行うことです。計算は記憶力でもあるので、繰り返し行うことによって最終的に答えを覚えることができれば尚良いと思います。

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プロフィール

陰山英男(かげやま ひでお)

1958年、兵庫県出身。
89年に兵庫県朝来郡朝来町立山口小学校に赴任。「読み・書き・計算」の徹底した反復学習、「早寝早起き朝ご飯」を二本柱に、基礎学力の向上を図る「陰山メソッド」を確立。同校出身者の国公立大学進学率が類を見ない高さだったため、教育実践がメディアで紹介されるようになる。

2003年、全国公募により、広島県尾道市立土堂小学校校長に就任。06年4月より、立命館小学校副校長・立命館大学教育開発支援センター教授を務める。

小学館の通信添削学習『ドラゼミ』総監修者。著作・共著多数。文部科学省・中央教育審議会教育課程部会委員/安倍前首相の諮問機関「教育再生会議」有識者委員/大阪府教育委員会教育委員

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