陰山英男のヒューマンラボ 子どもたちの学力向上に尽力している陰山英男先生が、子どもの教育、日本の将来について語るTOKYO FM「陰山英男のヒューマン・ラボ」。ここではダイジェストをお送りいたします。

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小学校に入って真っ先に指導されるのは「先生の話を聞くこと」だと思います。これができないと先生の話を理解できないのでクラスから浮いてしまったりするかもしれません。ですから「聞く」というは意外と重要なのです。

学習の基本活動は「読む・書く・聞く・話す」です。このうち「聞く」だけが他人が見ても、できているかどうかがわかりません。そもそも「聴き取っている」のと「音が聞こえている」のは違うものです。その判断が周りはつきません。さらに厄介なのは子ども自身は音として人の話が聞こえているので理解したつもりになりがちです。聞くことは誰でもできるので簡単だと思われてしまい、たいてい「ちゃんと聴きなさい」と注意されて終わってしまいます。

以前、子どもたちに私が文章を読むので一字一句間違いなくきちんと書きとりなさい、ということを指導しました。そしてその結果に驚いたのですが、勉強の苦手な子は7文字程度が限界なのです。それ以上は覚えられないので続きを書くことができなくなってしまう。完全に聞き取って覚えておくということが困難なことがわかりました。

ではどうしたらいいのか。シンプルにメモをすることが重要です。あとでそのメモを見返すことがないとわかっていてもメモをきちんととる。なぜかというと「聴き取る」という行為だけではあまり脳が動かないようで、書くという作業をプラスすることによって脳全体が動くようです。よりよく聞くために手を動かすわけです。

先生が授業中に大切なことをメモしましょう、ノートを書きましょうと指示するのは子どもたちが聞き取るための手立てなのです。ですから家庭で子どものノートをのぞいてみて全然書いていないと思ったら注意をして、聞く力をつけるためにもメモをとることを習慣づけてあげてください。

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プロフィール

陰山英男(かげやま ひでお)

1958年、兵庫県出身。
89年に兵庫県朝来郡朝来町立山口小学校に赴任。「読み・書き・計算」の徹底した反復学習、「早寝早起き朝ご飯」を二本柱に、基礎学力の向上を図る「陰山メソッド」を確立。同校出身者の国公立大学進学率が類を見ない高さだったため、教育実践がメディアで紹介されるようになる。

2003年、全国公募により、広島県尾道市立土堂小学校校長に就任。06年4月より、立命館小学校副校長・立命館大学教育開発支援センター教授を務める。

小学館の通信添削学習『ドラゼミ』総監修者。著作・共著多数。文部科学省・中央教育審議会教育課程部会委員/安倍前首相の諮問機関「教育再生会議」有識者委員/大阪府教育委員会教育委員

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